哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

2003-12-24から1日間の記事一覧

大人の哲学と子どもの哲学

トマス・ネーゲル『コウモリであるとはどのようなことか』(永井均訳、勁草書房)の「訳者あとがき」における、「大人の哲学」と「子どもの哲学」の違いについての永井のコメントをときどき思い出す。なお、これは後に『〈子ども〉のための哲学』(講談社現…

プラグマティズムの帰結

自分にとっての「プラグマティズムの帰結」が気になりだしてずいぶん長い時間が経った。先日、リチャード・ローティ「トロツキーと野性の蘭」(『リベラル・ユートピアという希望』岩波書店)を読んで、彼がぼくよりはるかに(当たり前だが)遠くまで、とき…

黙示録的語り

加藤尚武編『ハイデガーの技術論』(理想社)を斜め読み。ハイデガーの語りに魅力を感じつつも、最後にはいつも退けてしまう理由は、その語りの形にある。みもふたもなく言ってしまえば、こういうことだ。「昔はあらゆるものが本来的なありかたをしていたの…

思っていることとやっていること

精神分析、とくにラカンの仕事が(違和感を覚えながらも)気になってしようがないのは、彼がこのことに照準を合わせているからだ。

今日も意味なく本を買い込んでしまった。

★『小林秀雄全作品13 歴史と文学』新潮社 ★『小林秀雄全作品14 無常という事』新潮社 ★高橋徹『意味の歴史社会学』世界思想社 ★千葉俊二+坪内祐三編『日本近代文学評論選』岩波文庫 ★堀田喜衛『方丈記私記』ちくま文庫 ★川本隆史『現代倫理学の冒険――社会理…