哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

猫町倶楽部読書会@東京ミッドタウン

日本最大級の読書会コミュニティ「猫町倶楽部」さんが、拙著『理不尽な進化』を課題図書にとりあげてくださいます。

開催日時は4月18日(土)15時〜、場所は六本木の東京ミッドタウン(!)。私も会場にお邪魔して、講演(のようなもの)をさせていただきます。懇親会にも参加しますよ。

イベント詳細と申し込みはこちら↓↓↓で。
http://www.nekomachi-club.com/schedule/19576

以上のとおり、読書会には初参加の方が毎回1〜2割くらいいらっしゃるとのことです。未経験の方もどしどしご参加ください。読書会なるものに興味はあるけれどもちょっと尻込みしてしまっていたという人でも、このような運営主体のはっきりした大規模な読書会なら参加しやすいのではないでしょうか。

猫町倶楽部とは」より
http://www.nekomachi-club.com/about/


猫町倶楽部』とは、その前身となる読書会が2006年に名古屋でスタートして以来、延べ5000人が参加している日本最大級の読書会コミュニティです。


「毎回、指定される課題図書を読み終えてくること」を参加資格とする読書会で、現在、東京、名古屋、京都で月例の読書会を開催しています。各種メディアで次々に取り上げられた影響もあり、会の発足以来、各地で急速に参加者を増やし続けています(各種メディアへの掲載実績はこちら)。


この読書会がこれだけ支持される理由は、まず毎回選定される課題図書の質の高さ(「この本を読めて良かった!」と思える満足度の高さ、ですね)がひとつ。そしてもうひとつは、比較的読み通すことがハードな課題図書を、「最後まで読み終えてこないと参加できない」というハードルを設けたこと。これらハードルの高さが、毎回意欲の高い参加者のみが集まり互いに中身の濃いアウトプットを交換できる場として、この読書会の価値を高めることになったのでしょう。


人生をより豊かなものに変える「素晴らしい本との出会い」。そして、高い意欲と向上心を共にする「素晴らしい人との出会い」。これら2つの出会いを同時に得られる場として、20代から30代の参加者を中心に、毎回多くの参加者が集まり、熱く、楽しいディスカッションを繰り広げています(読書会の詳細はこちら)。


2010年3月より、会のブランド名を『猫町倶楽部』と改め、もっと楽しく、もっと意義のある学びと成長の場を提供していきます。

猫町倶楽部
http://www.nekomachi-club.com/

モーニングスタジオ@中海テレビ放送

今朝、鳥取県西部のケーブルテレビ局・中海テレビ放送の情報番組「モーニングスタジオ」にて、拙著『理不尽な進化──遺伝子と運のあいだ』(朝日出版社)が紹介されたようです。

今井ブックセンターの協力のもと、本のランキングとオススメ本の紹介をするコーナーがあり、そこで紹介してくださったとのこと。未見ですが、中学時代の同級生がDVDを送ってくれる予定なので謹んで拝見します。ありがとうございました。

今井書店グループは私の郷里で知らぬ者のいない有力書店。かつて、おそらく20年以上前のことだと思いますが、米子市尾高町に「今井書店 文芸書専門店」という店舗がありました。売り場面積30畳くらい(?)の小さなお店でしたが、これが文芸書の宝の山ともいうべき場所で、すでに入手困難となっていた数多の名作の初版本が普通に新刊書として並んでおりました。当時大学生だった私は帰省のたび毎日のように通いつめ、そこで深沢七郎大西巨人といった作家たちに出会ったのでした。国書刊行会という特殊版元の存在を知ったのも、この文芸書専門店にあった「世界幻想文学大系」「ゴシック叢書」「フランス世紀末叢書」によってでした。

文芸書専門店はその後「本の学校 今井ブックセンター」に移設され、現在にいたります。もちろん現在でも帰省のたび毎日のように本の学校にはお邪魔しており、姪っ子に買い与える本を選んだりしています。

ちなみに、今井書店グループの社長・永井伸和氏は地方出版や地域文化の活性化、書店員の育成に尽力する尊敬すべき企業家です。本の学校の運営をはじめとする業績により、2009年には第57回菊池寛賞を受賞されました。永井氏には学生時代に何度かお目にかかったことがあります。活動弁士つき無声映画の上映会に連れていっていただいたこともありました(たしか弁士は女性活動弁士澤登翠さん)。お世話になっておきながら長い間ご無沙汰してしまっておりますが、執筆活動を通じて誤差の範囲内ながら地道に恩返ししていきたいと思います。

今井書店
http://www1.imaibooks.co.jp/book/

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

「私のヰタ・セクスアリス」@小説すばる


文芸誌小説すばる』の連載コラム「Oh! マイアイドル」にエッセイを寄稿しました。ピンク・レディーのミーさんと私がかつて結んだ秘められた関係について綴った小品です。

ちょっぴり下品な内容で失礼いたします(でも、それほどではありません)。気が向いたらご覧ください。本日発売。

なお、同号には、山本貴光くんの力作評論「しあわせのセンサー 相田みつをの文体観察」も掲載されています。

小説すばる
http://syousetsu-subaru.shueisha.co.jp/

リブロ池袋本店イベントレポート

「本と雑誌のニュースサイト」リテラにて、先月2月10日に出演したトークイベント「いかに探し、読み、書くか? ネット時代の〈本〉との付き合い方」についてのレポートが掲載されています。

リテラの記者さんが、じつに丁寧にトークの内容をまとめてくださいました。ありがとうございます。

なお、雑誌『考える人』(新潮社)次号でも、この対談の模様が紹介されるようです。

「お題しばり」公開読書会@B&B

ちょっと変わったイベントに出ます。出演は、『地頭力を鍛える』などのベストセラーで著名なビジネスコンサルタントで新作『具体と抽象』を刊行された細谷功さん、いつもの山本貴光くん、そして私の3名。

ある決まったテーマのもと、出演者3人がそれぞれ好きな推薦図書を持ってきて、お客さんの前で勝手に読書会を楽しむという「公開読書会」です。推薦図書はその場で初めて明かされ、あとは出たとこ勝負で侃々諤々丁々発止の談話を行うという趣向(*)。初回となる今回のテーマは「貧乏」です。すでに私はなにを持っていこうか決めているのですが、ルールに従い、当日まで心の中にとどめておきます。(*)ビブリオバトルを思い浮かべるかもしれませんが、主旨はバトルというより談話です。

初めての試みなので、正直、なにがどうなるのかよくわかりませんが、もし気が向いたら遊びにきてください。4月16日(木)20時より、下北沢にあるビールが飲める楽しい本屋さん「B&B」(Book & Beer)にてお待ちしております。

詳細と申込→ http://bookandbeer.com/blog/event/20150416_bt/

日時:2015年4月16日(木)20時〜22時
場所:本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-12-4 2F


■「お題しばり」とは
ビジネス思考系の著述家〈細谷功〉と、新進気鋭の人文系文筆家〈吉川浩満〉〈山本貴光〉の3人の共通点は、重度の活字中毒であること。膨大な読書量×3から浮かび上がってくる推薦図書とはどんな本なのか?
毎回、事前に「お題」のみを決め、古今東西の書目からそれぞれが推薦図書を選択。その書名は、読書会当日になって初めて明かされるという趣向です。
吉川・山本は共著もあり、学生時代からの友人ですが、細谷とは初顔合わせ。その化学反応も楽しみです。


■出演者からのコメント
細谷功〉テーマのみで何が起きるか、特に初回はわかりません。まずは自分たちが楽しんで、どこまで相手を刺激できるかの勝負だと思います。あとはご覧になる皆さんは「水槽の魚の観察」だと思って下さい。

吉川浩満〉こんなヘンテコな読書会は初めてです。何が起こるか見当もつきません。本と本、人と人、そして本と人との予測不能の出会い(と、ひょっとしたら衝突も!)を、私たちと一緒にリアルタイムで体験してみませんか。求ム、読書の冒険家たち。

山本貴光〉みなでゲーム盤を囲んで遊ぶような感じかも。ひととき同じルールを共有して、ああでもないこうでもないとおしゃべりに花を咲かせれば、だんだんといろんなことが見えてくる。なにより、一人では気づかなかったかもしれない本の姿を発見できる楽しさったら! 本とは使い方次第で、とても面白い映写装置にもなる魔法の道具なのだ。そんな本をめぐるお茶会に、ちょっといらしてみませんか。


■出演者のプロフィール
細谷功(ほそや・いさお)
ビジネスコンサルタント、著述家。1964年生まれ。東京大学工学部を卒業。東芝でエンジニアを経験したのちビジネスコンサルティングの世界へ。米仏日系コンサルティング会社を経て、2012年よりクニエのコンサルティングフェロー。問題解決や思考に関する講演やセミナーを国内外の企業や各種団体、大学などに対して実施している。著書最新刊『具体と抽象』(dZERO)のほかに、『地頭力を鍛える』(東洋経済新報社)、『いま、すぐはじめる地頭力』(だいわ文庫)、『「Why型思考」が仕事を変える』(PHPビジネス新書)、『アナロジー思考』(東洋経済新報社)、『会社の老化は止められない』(亜紀書房)、『なぜ、あの人と話がかみ合わないのか』(PHP文庫)、訳書に『プロフェッショナル・アドバイザー』(デービッド・マイスターほか著、東洋経済新報社)、『ハスラー』(アリ・カプラン著、亜紀書房)などがある。


吉川浩満(よしかわ・ひろみつ)
文筆家。1972年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。国書刊行会、ヤフーを経て、フリーランスに。関心領域は哲学、卓球、犬猫鳥、ロック、映画、単車など。著書は最新刊『理不尽な進化』(朝日新聞社)のほかに、『心脳問題──「脳の世紀」を生き抜く』(山本貴光との共著、朝日出版社)、『問題がモンダイなのだ』(山本との共著、ちくまプリマー新書)、『音楽誌が書かないJポップ批評41ブルーハーツハイロウズ ヒロトマーシーの20年』(別冊宝島編集部編、宝島社)、訳書に『マインド──心の哲学』(山本との共訳、ジョン・R・サール著、朝日出版社)などがある。


山本貴光(やまもと・たかみつ)
文筆家、ゲーム作家、ブックナビゲーター、東京ネットウエイブおよび東京工芸大学の非常勤講師。1971年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。コーエーでのゲーム制作(プログラム/企画)を経て、フリーランスに。著書は最新刊『文体の科学』(新潮社)のほかに、『コンピューターのひみつ』(朝日出版社)、『心脳問題──「脳の世紀」を生き抜く』(吉川浩満との共著、朝日出版社)、『問題がモンダイなのだ』(吉川との共著、ちくまプリマー新書)、訳書に『ルールズ・オブ・プレイ』(ケティ・サレン他著、ソフトバンククリエイティブ)、『マインド──心の哲学』(吉川との共訳、ジョン・R・サール著、朝日出版社)などがある。

◆本屋B&B
http://bookandbeer.com/

具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ

具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ