哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

福嶋聡さん(みすず読書アンケート特集)

毎年楽しみな『みすず』の読者アンケート特集。読書達人たちのオススメ本を総覧できる最高の読書ガイドです。最新の2015年版(2016年1・2月合併号)では、ジュンク堂書店難波店店長の福嶋聡さんが拙著『理不尽な進化』を挙げてくださいました。昨年号では3名の方に選んでいただきましたが、まさか今年も挙げてくださる方がいるとは。ありがとうございます。

福嶋聡さん──これまで発生した生物種の九九・九%は、絶滅している。恐竜がそうであったように、それまで最も適応していた種こそ、環境の変化によってあっという間に姿を消す。生き残るのは、生物種の「努力」や「善意志」とは無関係。全くの偶然である。「適者生存」は自然法則ではなく、原因と結果を取り違える人間の思い込み。吉川浩満『理不尽な進化』(朝日出版社)は、「絶滅」への恐怖よりも、むしろサバサバした解放感を与えてくれた。

ジュンク堂書店難波店の取り組み(下記の引用ツイート参照)や連載コラムやを拝見して、氏にはかねてより崇敬の念を抱いておりました。感激です。

紙の本は、滅びない (ポプラ新書 018)

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理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

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