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哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

加藤典洋さん、阪上孝さん、平尾隆弘さん(みすず)

理不尽な進化 反響

毎年楽しみな『みすず』の読者アンケート特集。読書達人たちのオススメ本を総覧できる最高の読書ガイドです。最新の2014年版(2015年1・2月合併号)では、なんと3名もの読書達人の方々が『理不尽な進化』を挙げてくださいました。ありがとうございます。

加藤典洋さん──新しい書き手の進化論をめぐる文化史、思想史の試み。ふんわり感が残る。


阪上孝さん──絶滅した生物種(古生物学の知見によれば、これまで地球上に出現した生物種の九九・九%が絶滅したという)の側から生物の歴史(進化)を見るという、著者が採った視点に脱帽。この視点から出発して、著者は世上で言われる〈進化〉〈淘汰〉〈勝ち組/負け組〉などの進化論的言辞は科学的進化論の誤解にすぎないこと、しかしこの誤解は進化論の独特の性質から生じており、一般に、科学的言説(説明)が日常的世界像に入るときに生じる〈歪み〉であることを説得的に論じている。ユーモアのあるこなれた文章で一気に読了した。


平尾隆弘さん──知的刺激に満ちた本。ロジカルにして軽やかな文体も素晴らしい。ドーキンス・グールド論争についての考察には感嘆納得した。

ブログ「整腸亭日乗」さんによると、5人から推された図書が1冊、4人からは2冊、3名からは7冊とのこと。

5人から推された唯一の書物は、やはりというべきか、話題の互盛央『言語起源論の系譜』(講談社)でした。あとは整腸亭日乗さんの当該記事をご覧ください。このようにカウントしていただけると、読書ガイドとしてたいへんありがたいです。

私が注目した(マーカーを引いた)作品は下記のとおり(順不同)。

The Year's Work in Lebowski Studies

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感情の政治学 (講談社選書メチエ)

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男子の性教育: 柔らかな関係づくりのために

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やくそく

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Essays and Reviews: 1959-2002

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明治日本の植民地支配――北海道から朝鮮へ (岩波現代全書)

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LOVE理論

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自立生活運動史―社会変革の戦略と戦術

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Dictionary of Untranslatables: A Philosophical Lexicon (Translation / Transnation)

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指導者とは (文春学藝ライブラリー)

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こんにちは、ユダヤ人です (河出ブックス)

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古典注釈入門――歴史と技法 (岩波現代全書)

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Mind, Language, and Metaphilosophy: Early Philosophical Papers

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  • 作者: Richard Rorty,Stephen Leach,James Tartaglia
  • 出版社/メーカー: Cambridge University Press
  • 発売日: 2014/02/13
  • メディア: ペーパーバック
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正義・ジェンダー・家族

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