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哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

大野秀樹さん(図書新聞)

本日発売の『図書新聞』にて、『理不尽な進化』の書評が掲載されました。

  • 大野秀樹「進化論は「自然の説明」と「歴史の理解」の真ん中に位置する」、『図書新聞』2015年2月28日号


生命の樹自然淘汰という──引用者註)二つの大きな柱をベースに、さまざまな文献を引用して吉川進化論または吉川進化史観とでも呼べる著者の進化観が展開されていく。特に、ダーウィンの思想的後継者であるドーキンスと修正ダーウィニズムを唱えるグールドとの有名な論争(…)に重点をおくが、後者をドン・キホーテ的敗者と結論している。しかし、グールドへの視線はあくまでやさしい。まさに、敗者側からの歴史である。(…)一方、歴史を完全に捉える方法を人間はまだ発明していない。つまり、どの事実を記述するべきなのかという選択がすでになされていなければ、何もはじまらない。その意味で、歴史家は必然的に選択的だ。つまり、本書は理系よりも文系の進化論といえるかもしれない。

大野秀樹氏は、社会医療法人財団大和会常任理事・杏林大学名誉教授。スポーツ科学、衛生学、環境生理学が専門で、昨年まで杏林大学医学部衛生学公衆衛生学教室で教鞭をとられていました。ありがとうございます。

拙著『理不尽な進化──遺伝子と運のあいだ』は、本当に書評に恵まれた本だと思います。私の知るほとんどすべての大新聞と書評新聞(掲載順で毎日新聞日経新聞、各地方紙=共同通信朝日新聞、読売新聞、週刊読書人図書新聞)が書評を掲載してくれました。各紙のご担当と書評者の皆様に感謝いたします。

もはやどこに足を向けて眠ればよいのかわかりません(産経新聞社の方角を調べておきます)。

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ