哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

仏と嗜好

昨日行った丸ビルの土産話。

ビルに入っているMEIDI-YA(明治屋)でハーブティーというものを買った。ラベルの「原産国」を見ると、

モロッコ、ヨーロッパ、フランス、エジプト、パキスタンスロバキア

ヨーロッパ、フランス...

気をとりなおしてハーブティーをレジに持っていくと、レジ横に置いてあるMEIDI-YAのPR誌『嗜好』が目にとまった。もちろん最新号を一部いただいて帰る。

嗜好... まず誌名がよい。嗜好である。

なんてことを考えながら電車の中で頁をめくる。目次を見るとこんな記事も。

洋酒の流行
『嗜好』明治42年3月号より

ということは、遅くとも明治末期にはすでに刊行されていたということか。それもすごいことだ。

今号の巻頭を飾るのは、安田容子氏(フリージャーナリスト)による石毛直道氏(国立民族学博物館名誉教授)へのインタビュー、題して「舌と胃袋の記憶」。うーむ。まさに『嗜好』にふさわしい記事である。

するとのっけから、

石毛 いやぁ、今日はせっかくのインタビューなんですが、ちょっと顔面マヒになりまして……
―― そういえば、お顔の右半分がちょっと……

ずっこけた。(*)

  • (*)両者ともにあまりに秀逸な出だし。どこかで使いたくなるのだが、いったいどこで使えばよいのか。

◇MEIDI-YA
http://www.meidi-ya.co.jp/

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