哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

4日前(叙事詩)

承前

cf. 連載(1)http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20041101#p1
   連載(2)http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20041104#p1

光陰矢の如し

やっぱり松尾スズキはいいなぁ(また違

そうこうしているうちに、また一日が過ぎてしまった。というわけでつづきをつづける。

 *-*

キッチン南海の真っ黒なカレーを平らげ、神保町交差点に向かう。そして、みんなの広場(岩波ホール前のレンガ色の場所)にて白昼堂々とカバンの中身を入れ替えるという大胆な行動を。荷物の詰まった犬印バケツトート、いい感じである。

カワイコチャン(以下「カ」と略記)と携帯メールを交わしながら古本まつりへ。カは大手町でお仕事なのだそうである。たいへんだ。

(後日談のコーナー:あとで聞いたところでは、一時間しか働かなかったそうである。)

閑話休題岩波ブックセンター横の青空市は、お昼休みのおじさんたちでごった返していた。わたくしもその末席をけがすプチおやじとしてモッシュ(違)に加わる。

カのせいなのか、セックス関連書ばかりが目についてしまう。

  • 『えろちか 臨時増刊 性探求の金字塔《相対会研究報告》』三崎書房、1972

その筋の人には周知のことだろうが、『相対会研究報告』というのは「大正2年から昭和19年までの30年間にわたり、暗黒の太平洋戦争中も屈することなく続けられた性科学の一大ドキュメント」(『えろちか』表紙)なのだそうである。

ちょっと目次を覗いてみよう。

「春的経験・春的気分・春的快感 焦慮に伴う醒覚時の遺精の一例」
「野枝子の動揺に現れた女性的特徴」
「更生途上にある独房の阿部定隣室観察十日間」
「閨房慢筆」
……

なかなかのものである。更生途上にある独房の阿部定が気になるのはもちろんだが、他方で野枝子のことも気になる。てか誰やねん。ほかにはエオン・エキス『強姦の形而上学』(現代思潮社)、ピーター・リーライト『子どもを喰う世界』などを購入。バッグが重い。

その後、神保町を代表する美人古書店員にバケツトート自慢を一撃お見舞いし、本の街をあとにした次第である。この時点で12時半。まだまだたっぷり時間は残っている。

※まだ正午過ぎのところまでしか進んでいないのだが、今日はここまでにする。なんだか夕方ごろから風邪気味で調子がわるい。もう駄目。葛根湯を飲んで寝ることにしよう。つづきはまたこんど。というかつづきはあるのか。