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哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

ジョン・R・サール『MiND――心の哲学』出来


あぁ出そう出そうもうすぐ出ちゃいそうと言いながらなかなか出すことができず、たいへんご迷惑をおかけしました。ついに本日、サールの翻訳本の現物ができてまいりました。

ジョン・R・サール『MiND(マインド)――心の哲学』明快でわかりやすく、説得力に満ちた魅力的な入門書がサールの手によって生まれた。本書でサールは「唯物論二元論はともに誤っている」と主張する。これは従来の考え方に真っ向から反対するものだが、たいへん説得力をもっていると思う。中心的に論じられる「心」への深い洞察に立って、本書は「心の哲学」という大問題を精力的に踏破する。――ネッド・ブロック(ニューヨーク大学
最終章は「哲学と科学的世界観」と題されている。わずか三ページのこの文章こそ、世界中のすべての高校と大学で必読文献のトップに掲げられるべきだ。「心とはなにか? 心は世界のなかでどんな場所を占めるのか?」、そんな関心をもつ読者には必読だろう。一般読者への配慮から、哲学的な専門用語(ジャーゴン)を最小限に抑えている点も好ましい。どこをとっても第一級の著作である。――クリストフ・コッホ(カリフォルニア技術研究所)

心とはなにか?――この謎にせまる「心の哲学」(Philosophy of Mind)の、もっとも包括的で、もっとも新しく、もっとも明快な入門書です。

著者はアメリカ哲学界の重鎮、ジョン・R・サール。本書は、非専門家向けの入門書であると同時に、有力説を次々となぎ倒しながら著者独自の見解――生物学的自然主義(Biological Naturalism)――によって心の哲学の未来を指し示さんとする野心作でもあります。

3月16日(*)ごろから全国の書店さんの棚に並ぶ予定です。

400頁超のヴォリュームで価格は1800円(+税)ポッキリ。版元である朝日出版社さんのご尽力により、ジャパネットたかたもビックリのお買い得アイテムとなりました。書店にお立ち寄りのさいには、ぜひご笑覧いただき、これまでにあった嫌なことや悲しいことはすべて忘れてレジへとお持ちいただきますよう、切にお願い申し上げます。

目次は下記のとおり。

 謝辞
 はじめに この本を書いたわけ
第一章 心の哲学が抱える十二の問題
第二章 唯物論への転回
第三章 唯物論への反論
第四章 意識I――意識と心身問題
第五章 意識II――意識の構造と神経生物学
第六章 志向性
第七章 心的因果
第八章 自由意志
第九章 無意識と行動
第十章 知覚
第十一章 自己
 おわりに 哲学と科学的世界観
 訳者あとがき
 読書案内
 事項索引
 人名索引

相棒の山本貴光とともに苦節一年。編集担当のAさん、Kさんにはたいへんお世話になり、また多大なご迷惑をおかけしましたが、ついにカタチになってホッとした身の引き締まる思いです。

ただいま本家サイト「哲学の劇場」にて同書のサポートページを準備中です。関連情報などを掲載する予定です。そちらのほうもよろしくお願いいたします。

『MiND(マインド)――心の哲学』なお、ブックデザインは中島寛子さん。かのアリヤマデザインストアのご出身で、拙著『心脳問題――「脳の世紀」を生き抜く』(朝日出版社、2004)の造本でもお世話になりました。

右のとおり、じつに瀟洒な仕上がり。使用されている絵画は、ルネ・マグリットの「La grande guerre」です。1964年の作品(http://www.artsimages.com/biomagritte.htm)。

ちなみに、紳士の左肩にかかっているグリーンの円ですが、これ、印刷じゃなくてシールになっております。凝ってます。シールの下にはお宝画像が(嘘 ……無理に剥がそうとすると破れてしまうかもしれないのでご注意ください。

  • (*)どうでもよいことですが、奥付の発行日は小生の誕生日です。

シール(クリックで拡大画像)

書影(クリックで拡大画像)

書影(クリックで拡大画像)

書影&マ(クリックで拡大画像)

◇ジョン・R・サール - カリフォルニア大学バークレー校(英語)
http://ist-socrates.berkeley.edu/~jsearle/

朝日出版社
http://www.asahipress.com/

◇中島寛子デザイン
http://www.nakajimahiroko.com/

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http://d.hatena.ne.jp/clinamen/searchdiary?word=%2a%5b%bb%c5%bb%f6%5d