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哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

刮目新刊@書店

新刊


ブランショ政治論集―1958‐1993

ブランショ政治論集―1958‐1993

精力的な活動をつづける月曜社から刊行されたブランショの政治論集。早いところでは今日から書店に並んでいました。

◇ウラゲツ☆ブログ > 『ブランショ政治論集』書影公開(2005年5月27日)
http://urag.exblog.jp/1970580/


  • ドゥルシラ・コーネル『女たちの絆』岡野八代、牟田和恵訳、みすず書房、2005
女たちの絆

女たちの絆

2002年に刊行された『Between Women and Generations: Legacies of Dignity』の翻訳がもう出ました。

回復の見込みを絶たれ、尊厳死を選んだ母。逝く日、母は娘である著者に、その尊厳の証人となるべく本書を執筆するよう約束させた。女らしさの制限に縛られ、夢を見る空間-イマジナリーな領域-をもちえなかった母の尊厳を尊重し、その証人となることではじめて、著者は母の死を悼むことができる。それは、母の世代の女性が尊厳を主張するのをあれほど困難にしていた障害の重みを感じ、母系の連鎖の中にある自分を認識することでもある。母娘関係を核とするこうした縦の絆は、水平的な横の連帯にも発展しなければならない。それは、国籍・文化・社会的立場を異にする女性のあいだにグローバル化がもたらしている軋轢や不理解が、近年のフェミニズム理論と運動の飛躍を阻んでいる、と批判する著者からの提言でもある。

デリダ脱構築を背景に、ラカン精神分析理論、スピヴァクの歴史への取り組み、カントの『判断力批判』などを縦横無尽に論じつつ、そこに貫かれているのは、亡き母の尊厳を尊重するというコーネル個人の道徳的実践への意思である。この理論に裏付けられた真摯さは、いわゆる「フェミニズム」に抵抗を感じてきた読者をも惹きつけるだろう。フェミニズム理論への斬新な道案内となる書である。(刊行案内

みすず書房
http://www.msz.co.jp/


エドマンド・ウィルソン批評集〈1〉社会・文明

エドマンド・ウィルソン批評集〈1〉社会・文明

フィンランド駅へ』は愛読書。しかし『死海写本』もウィルソンだったとは... まことに恥ずかしいことに今日の今日まで知りませんでした。とんでもない人ですね。

社会主義革命を成就させたレーニンに至る百年の革命家群像を生き生きと活写した『フィンランド駅へ』、ユダヤ教のなかからキリスト教が誕生する瞬間へと肉薄した『死海写本』、さらには作家ナボコフとの丁々発止のやり取りを展開した往復書簡集等で知られる20世紀アメリカが生んだ最高・最大の百科全書的批評家エドマンド・ウィルソン

しかしウィルソンは生涯アカデミズムに所属することをせず、さまざまな雑誌を舞台に旺盛なジャーナリストとして、並の学者などは足元にも及ばないスケールの大きな活躍をした。本書はウィルソンが残した膨大なジャーナリストとしての社会・文明論を精選し年代順に集大成したものである。社会主義、マイノリティ、映画や演劇といった現代芸術論その他、ウィルソン的思考の萌芽のすべてと、その比類なき知性の軌跡がいまはじめて明らかにされる。姉妹編として、探偵小説から「プーシキンナボコフ」までを論じた文学論集の刊行を予定。(刊行案内


パウロとペテロ (講談社選書メチエ)

パウロとペテロ (講談社選書メチエ)

ものすごく期待させるタイトル。これは読まなければ...


序章 世界宗教への立役者
第1章 ペテロイエスの筆頭弟子から最初のキリスト教伝道者へ
第2章 パウロ教会の迫害者からキリストの伝道者へ
第3章 ユダヤ人の伝道者ペテロの足跡
第4章 異邦人の伝道者パウロの活動
終章 伝道者ペテロとパウロ

立教大学 > 小河陽 - 研究者情報。
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/cri/ken/vin/ogawa_a.html