哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

理系生活のススメ

なにげなしに手にとった『アエラ』別冊の特集「心へ。脳の現在」に、わが敬愛する知覚心理学者・下條信輔氏を発見。わずか4頁の記事だが。

最近、僕は同じ本を2冊買うことがあるんです。このまぬけな経験から仮説を立てました。本屋である本を手にとる。前にその本を買ったことは忘れているから、意識レベルでは見覚えがなく新しい。でも意識にのぼらない部分で、なんか親しみを感じているのではないか。つまり、顕在レベルで新奇性があり、潜在レベルで親近性があるカテゴリーが魅力と感じるという説です。(pp.19-20)

研究によって新しい人間観が提示されると予測しています。その新しい人間観によって、生じるかもしれないリスクや倫理的混乱にあらかじめこたえておきたい。科学的成果があがる前に言っているんだから、大笑い。でも科学者はそれくらい心配しないといけないと思います。(p.21)

とにかく新著を読みたい(できれば日本語で)。

◇哲学の劇場 > 作家の肖像 > 下條信輔
http://www.logico-philosophicus.net/profile/ShimojoShinsuke.htm

◇Shimojo Psychophysics Laboratory - California Institute of Technology内。
http://neuro.caltech.edu/