哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

今年の3冊

毎年恒例の「まことに僭越ながら俺様ごときが選んでしまう今年の3冊」(略称「今年の3冊」)の大晦日がやってまいりました。ロック・オペラ『トミー』を聴きながらお届けします(関係ないけど)。
 ◇The Who, Tommy, 1969 →amazon.co.jp
リストをご覧になって、「なんでコレやアレが入ってないんだ!?」といぶかる向きもおありでしょうが、単にわたくしが知らなかったり読んでいなかったりするだけの可能性大です。「コレはどうだ」「アレはどうだ」「コレよりアレのほうが」などのお知らせやご意見もお寄せいただけたらうれしいです。
※とりあえず単行本のみを列挙。なお、この作品リストは数日間かけて適宜更新(追加)していきます。順不同、一言コメントつき(なんの役にも立たないと思いますが。短すぎるし)。

今年の3冊 (今年出た本から)

私・今・そして神 開闢の哲学 (講談社現代新書)

私・今・そして神 開闢の哲学 (講談社現代新書)

【一言】もはや独走状態。第三コーナーまわった。

経済学という教養

経済学という教養

【一言】一皮むけた感じ。勉強になるというか勉強したくなる作品。今後の仕事も楽しみ。

凍える口―金鶴泳作品集

凍える口―金鶴泳作品集

【一言】びっくりの刊行。関係各位に感謝。初収録の日記に泣いた。

今年の十数冊 (今年出た本から)

ALS 不動の身体と息する機械

ALS 不動の身体と息する機械

【一言】「当たり前」のことを為そうとする意志に貫かれた「すごい」仕事。いまだ混乱中(わたくしが)。

いのちの女たちへ―とり乱しウーマン・リブ論

いのちの女たちへ―とり乱しウーマン・リブ論

【一言】新装版。斎藤美奈子氏の解説つき。

文読む月日 下 (ちくま文庫)

文読む月日 下 (ちくま文庫)

【一言】祝文庫化完結。どでかい珠玉の作品。

日本近代文学評論選 昭和篇 (岩波文庫)

日本近代文学評論選 昭和篇 (岩波文庫)

【一言】明治・大正篇につづき、ありがたいというほかない一冊。

スターメイカー

スターメイカー

【一言】待望の復刊。さすが国書刊行会(辞めたケド

【一言】哀しうてやがて面白き小谷野節とともに繰り出される残酷=親切なアドヴァイスの数々。

ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)

ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)

【一言】2001年作品の文庫版だけれど。しかしたまらない。

誇り高い技術者になろう―工学倫理ノススメ

誇り高い技術者になろう―工学倫理ノススメ

【一言】わたくしのような者にとってもためになる(なりそう)。

社会の芸術 (叢書・ウニベルシタス)

社会の芸術 (叢書・ウニベルシタス)

【一言】おもしろすぎるがまだ読み終えられない。『社会の法』につづき、たいへんな訳業と思う。

パンク侍、斬られて候

パンク侍、斬られて候

【一言】「やられたっ!」とばかり悔しくて枕を濡らした御仁も多かろう。

文学の徴候

文学の徴候

【一言】じつは文芸時評を通年読み通せたのはこれが初めて(だしぬけに告白

進化しすぎた脳  中高生と語る「大脳生理学」の最前線

進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線

【一言】優れた研究者と優れた企画(者)が出会うとこんな本ができる。

マルチチュードの文法―現代的な生活形式を分析するために

マルチチュードの文法―現代的な生活形式を分析するために

【一言】マルチチュードの必携書。同じ月曜社の近刊、ユンガー『追悼の政治』にも刮目。

物は言いよう

物は言いよう

【一言】エンターテイニングかつ啓蒙的。

脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)

脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)

【一言】労作。定期的なヴァージョン・アップも希望。

スポーツ批評宣言あるいは運動の擁護

スポーツ批評宣言あるいは運動の擁護

【一言】目に浮かぶようだ。選手が、ではなく蓮實先生が。

歴史学ってなんだ? (PHP新書)

歴史学ってなんだ? (PHP新書)

【一言】新書の鏡。お手本にしたい作品。

フェイスガード虜 (3) (少年チャンピオン・コミックス)

フェイスガード虜 (3) (少年チャンピオン・コミックス)

【一言】快走中。『特殊能力アビル』(『テレビブロス』連載)の単行本化も切に願う。
争点・フェミニズム

争点・フェミニズム

【一言】高水準のガイドブック。ここからはじめよう。

狂人の二つの体制 1983-1995

狂人の二つの体制 1983-1995

【一言】F・ガタリ、また彼との共同作業を語る文章を再読。優雅な生活(仕事)が最高の復讐...

源氏の男はみんなサイテー (ちくま文庫)

源氏の男はみんなサイテー (ちくま文庫)

【一言】演劇批評の荻野哲矢氏のレビューで知った一冊。こりゃすごい。今年文庫化。

今年の十数冊 (今年出てない本から)

※せっかくなので、昨年以前の刊行物でとくに親しんだ作品もご紹介します。毎年読んでるような作品もかなり含まれていますが。


(つづく)