哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

大人の哲学と子どもの哲学

トマス・ネーゲル『コウモリであるとはどのようなことか』(永井均訳、勁草書房)の「訳者あとがき」における、「大人の哲学」と「子どもの哲学」の違いについての永井のコメントをときどき思い出す。なお、これは後に『〈子ども〉のための哲学』(講談社現代新書)ではより精緻に展開されることになるが、そこでは残念ながら、ネーゲル本の「訳者あとがき」で提起された「大人の哲学」のいちばんおいしいところが抜け落ちてしまっているように思える。