哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

随想

24 Carat Purple

早起きできたので仕事。なつかしい音楽を聴きながら。 *-*はじめて聴いたディープ・パープルのレコードは、『24 Carat Purple』という企画盤(ベスト盤)だった。 Deep Purple, 24 Carat Purple, 1975 24 Carat Purpleアーティスト: Deep Purple,Mini Paper …

シャチホコ・カンバセイション・ピース

少し前に名古屋に行った。もうみんな忘れてしまったようだけれど、万国物産展が開催中であった。わたしは「万博」なるものにまったく縁も興味もなかった――大阪にも、つくばにも――のだが、せっかくなのでちょっと顔を出してみたくなったのである。やはり自分…

ヨドバシカメラ讃

裏日本(*)の、しかも山陰に生まれ育ったわたしにとって、「トーキョー」や「ヨコハマヨコスカ」は「パリ」や「テキサス」と同じくまるで異国の地であった。 (*)also see: http://d.hatena.ne.jp/contractio/20050920#1127236280 親類にひとりだけ、東京…

伯父の「帰国」運動

(カリスマ)編集者A氏が、ある書評の存在を教えてくれた。 野村進「書評――『帰国運動とは何だったのか――封印された日朝関係史』」、『朝日新聞』2005年7月10日号http://book.asahi.com/review/TKY200507120272.html 評者は、名著『コリアン世界の旅』の野村…

ロングフォーク/スーサイド

久しぶりに単車の話を少々。この世の中には「ロングフォーク・チョッパー」なる乗り物が存在する。まさかご存じでないなんてことがあろうかとは思うのだが、まあ、万が一ご存じでない人がいるといけないので説明しよう。まずは「ロングフォーク」から。ハン…

ガッタガタゴー

先日、とある編集者――日ごろからその仕事ぶりに驚嘆しつつ、わたしが勝手に信頼を寄せている編集者であるが、いまは仮にヨーゼフ・K氏とでも呼んでおこう――のかたから、初めての原稿依頼をいただいた。K氏からの依頼は、仕事の規模だけをみれば単行本執筆の…

老母草

先日、地元の市が運営する中央図書館に足を運んだ。図書館は、バブルのころに建立されたとおぼしき巨大な文化施設のなかにある。その建物には、図書館のほかにもレストランや各種イベントホールなどが入っており、講演会や展示会などのほか、小さな映画祭が…

リング

中2の夏だったと思う。不良のNくんCくんと3人でバスフィッシングに出かけた。バスフィッシングとは、ブラックバスという魚をルアーと呼ばれる疑似餌で釣ること。われわれはブラックバスを求め、しばしば隣県のY池までチャリンコを飛ばしたのである(詳しくは…

はじめてのツーリング

わたしがはじめてツーリングをしたのは前世紀末の199x年のこと。ここでツーリングとは、「単車で遠出をすること」という程度の意味。単車を手に入れて間もないころ、一通のメールを受け取った。メールの主はAさんとしておこう。そこには簡単な自己紹介と、ツ…

卓球部サーガ――モッチャン赤禍事件

高校時代の同級生であり卓球部の仲間であったモッチャンについてお話しします。http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20050216#p1 第2回をお届けする。◇連載第1回 → [随想][人さまざま] 卓球部サーガ――モッチャンつまみ事件 *-*モッチャンはワイルドな男であった…

世界最高の技

ポーランドの映画監督クシシュトフ・キェシロフスキ(Krzysztof Kieslowski, 1941-1996)に、『偶然』(Przypadek, 1981)という作品がある。ワルシャワ行きの列車に飛び乗ろうとした主人公ヴィテクがたどる、3通りの「もし...だったら」の運命を描いた長篇…

チリンチリン

近所のオープンキャッフェーでコーヒーを飲んでいたら、チリンチリンと自転車のベルの音が聴こえてきた。音はしだいに遠のいていく...わけでもなければ近づいてくるわけでもない。ずーっと同じ場所で鳴っているようなのだ。なんだろうと気になって外を見やる…

卓球部サーガ――モッチャンつまみ事件

高校時代の同級生であり卓球部の仲間であったモッチャンについてお話しします。モッチャン話の語り部はわたくししかいない、もしわたくしに万が一のことがあればモッチャン話がこの世から消えてなくなってしまう(*1)……この数年間、そんな強迫観念に駆られ…

ありがとう友よ、さらば滝沢

※東京ローカルな話題で恐縮です。 談話室滝沢、全店閉店 3月末日をもって、ぼくたちの「談話室滝沢」が閉店する。談話室滝沢とは、世界の談話界を支える至高の喫茶店いや談話室のこと(*1)。新宿、お茶の水、池袋に店舗を構える。2ちゃんねるにスレが立ち、…

合作という方法――エラリー・クイーンの場合

エラリー・クイーン『クイーン談話室』谷口年史訳、国書刊行会、1994クイーン談話室作者: エラリークイーン,Ellery Queen,谷口年史出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 1994/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見るぼくが上記K…

マ散歩

野川まで小一時間。(*) (*)「マ散歩」なる記事が数日にいちどしかないからといって、数日にいちどしかマを散歩につれていっていない、というわけではありません。気が向いたときにだけ書いているので(記事は)数日にいちどになってしまいますが、ほぼ毎…

サー問題

「サー」この日午前10時3分、女子ダブルスの初戦で福原の2005年初「サー」が飛び出した。第1セット、8―9から相手がミスして、9―9になった時だ。その後も、福原は「サー」を繰り返した。第1セットは取られたものの、3セットを連取し、逆転勝ち…

頭痛幼稚園

ひと月ちかく頭痛がつづいている(ような気がする)。これまでとくに「頭痛もち」という自覚はなかった。ときどき頭が痛くなることはあったが、「僕って頭痛もちなんですよねぇ」とか言ったことないし。それが、痛いのである。四六時中痛いというわけではな…

Yからの手紙

Forwarded by Hiromitsu Yoshikawa------------------- Original Message -------------------From: Y To: Hiromitsu Yoshikawa Date: Sat, 04 Sep 2004 03:30:26 +0900Subject: (untitled)----吉川浩満様返事が遅くなり申し訳ない。御本をありがとう。あの…

あんただれ?

先日、さまざまな方々がYahoo!メッセージャーを通してお寄せくださるヘンテコリンなお便り(少なくともわたくしにとっては)をご紹介しました。 [雑記] 3P(2004年12月10日)http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20041210#p1 でも数がいちばん多いのは、なんとい…

3P

Yahoo!メッセージャーというソフトを使っている。いわゆる「インスタント・メッセンジャー」(*1)というやつである。使ってるのはいいんだけど、わたくしのIDの文字数が少なく綴りもありふれたものであるためか、もう毎日まいにち見知らぬ人びと(*2)から…

スーパーボウルとスーパーボール

※左:スーパーボウル※右:スーパーボール昨日、祖母のビビンバ・ボウルの話をした。 [雑記] ビビンバボウル(2004/11/26)http://d.hatena.ne.jp/clinamen/20041127#p1 それを読んだ友人が辞書で「bowl」を調べてくれたのだが、そこにはこう書いてあった。 b…

ビビンバボウル

※左:ビビンバ※右:ボウル誠に勝手乍ら回想させて頂きます。先日、友人からボウルでカレーを食らう話を聞いた。それで思い出したことがあるので、ここに書きとめておこう。あまり知られていないことだが、わたくしもボウルには格別の執着があるのであるので…

写真はイメージです。

※写真はイメージです。が、しかしこれを単にイメージ写真として安んじてやりすごし、通り過ぎ、放置しておいてよいと思いますか、みなさん。ワカメはフネの口車(*)に乗ってこのまま日本郵船に就職してしまってよいのだろうか、下手をすると航海中不慮の事…

感想

※写真はイメージです。(*1)禁煙破りのタバコは安らぐなぁ。めずらしく風邪をひいてしまい、今日はずっと寝ていた。可及的速やかに熟読玩味しなければならない本が何冊もある(含カント三批判書)のだが、ほんの一頁も読めなかった。じゃあ半頁は読んだのか…

肉(より)棒

マは棒が好きである。 散歩中など、棒状のものが落ちているのを見つけるやいなや、その場で(文字どおり)狂喜乱舞する。前にも書いたことだが、マは食が細い(*)。犬としてもう少しガツガツしてもらいたいところなのだが、食欲旺盛であったのは幼犬期のほ…

きみのことならすべてお見通しだ(読心術により)

近所の書店で会計をしているとき、レジ横に積まれている本に目がとまった。 『スナップ・ジャッジメント――瞬間読心術』 フム。相手の心を読むのだな。しかも瞬間的に。 本の帯には右のような画像が……。思わずレジの人の顔を見つめてしまった(失礼)。とくに…

鎧と夢

※左:「中世の鎧」。 ※中:冷酒かい!ってくらいなみなみと注がれた「お冷や」。 ※右:トイレで見かけた「グラマー☆エンジェルス」。哲劇ミーティング。 新宿の「珈琲西武」で待ち合わせる。なぜこの喫茶店が好きなのかといえば、もちろん珈琲がうまいからで…

穴を掘る、穴を埋める

穴を掘る。スコップで土をかきだす。なぜ掘るのか。そこで躓いたからだ、ときみは言う。しかし、いくら掘っても、そこにはなにも見つからないだろう。そもそも、躓いたのは地面においてであり、地中においてではなかったわけなのだから。もちろん、あらゆる…

パンケーキ

前回の雑記(*1)でシュガートーストのことを書いていたら、パンケーキ事件を思い出した。あまり知られていないことだが(*2)、わたくしが冗談・揶揄・からかいを抜きに安んじて「先生」と呼べる人物は、学生時代からの恩師であるA先生のみである(以下、端…