哲劇メモ

吉川浩満(@哲学の劇場)の日々の泡

記念小冊子☆紀伊國屋じんぶん大賞2016

決まりました。 紀伊國屋じんぶん大賞2016 読者と選ぶ人文書ベスト30」発表 | 共同通信PRワイヤー prw.kyodonews.jp 大賞はご存じあの本。岸さん、おめでとうございます。出たのは昨春だったか。なんだか大昔のことのように思えます。現代最高の散文家・岸政…

2015年の収穫10冊+α

今年も良書がたくさん出ました。 私的ベストテンを挙げてみます。刊行順。批評メディア論――戦前期日本の論壇と文壇作者: 大澤聡出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/01/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (12件) を見る私たちは今でも進化している…

ジュンク堂書店池袋本店ブックフェア☆現代思想2015年9月号刊行記念「絶滅 - 人間中心主義を超えて」

大澤真幸さん、千葉雅也さんと私の鼎談が掲載されている『現代思想』9月号「絶滅」特集の刊行を記念したブックフェアが開催されています。 現代思想2015年9月号刊行記念フェア「絶滅 - 人間中心主義を超えて」 http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_deta…

リブロ池袋本店イベントレポート

「本と雑誌のニュースサイト」リテラにて、先月2月10日に出演したトークイベント「いかに探し、読み、書くか? ネット時代の〈本〉との付き合い方」についてのレポートが掲載されています。 ネット時代こそ本を読め! でもどうやって…膨大な数の本に戸惑って…

「お題しばり」公開読書会@B&B

ちょっと変わったイベントに出ます。出演は、『地頭力を鍛える』などのベストセラーで著名なビジネスコンサルタントで新作『具体と抽象』を刊行された細谷功さん、いつもの山本貴光くん、そして私の3名。 細谷功×吉川浩満×山本貴光「本読みの快楽〈お題しば…

新しいリベラルアーツのためのブックリスト@リブロ池袋本店

いつも楽しいブックフェアで客を迎えてくれるリブロ池袋本店「カルトグラフィア」コーナーにて、「新しいリベラルアーツのためのブックリスト」というフェアが開催されます。46のテーマにたいして46人の選者がそれぞれ3冊ずつ推薦書を挙げるという大規模なも…

2014私の3冊

拙著『理不尽な進化──遺伝子と運のあいだ』(朝日出版社)を刊行したのは10月25日のことでした。それから2か月。こんなに短期間のうちに、こんなに沢山の評をいただいたこと、評者のみなさまに感謝いたします(もちろん来年もお待ちしております)。頂戴した…

文庫がアツい

最近、書店をうろついていて感じるのは「文庫がアツい!」ということ。「アツい」というのは、「厚い」とか「熱い」とか「暑い」とかいうほどの意味。とくに岩波文庫とちくま文庫/ちくま学芸文庫の勢いというか気合いがすごい。先月と今月に刊行された分だ…

さびしい

四谷の文鳥堂がいつの間にか閉店していた。跡地には和食系居酒屋が入っていた。すぐ隣は和民と笑笑なのに。看板だけが物寂しく残っている。

月曜社☆創業5周年

月曜社は本日、創業満五周年を迎えましたhttp://urag.exblog.jp/2788111/平素のご愛顧に心から御礼申し上げます。私ども月曜社は本日、2005年12月7日、創業より満五周年を迎えました。皆様のご支援の賜物です。あっという間の五年間でした。十周年へ向けて、…

アマゾンジャパン「なか見!検索」スタート

Amazon.comの「Search Inside!」がついに日本語で登場。(お知らせありがとう>Sくん) 事前に本の中身をチェック Amazon.co.jp、書籍全文検索を開始http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/01/news066.html「Amazon.co.jp」を運営するアマゾンジャパ…

本は読むわよ、途中までだけど

久々の名言ではなかろうか。 本は読むわよ、途中までだけど=ベッカム夫人http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050906-00000202-jij-entサッカーのイングランド代表主将デービッド・ベッカム選手の妻で、「これまで1度も本を読んだことがない」と報じられた…

書籍デジタル化プロジェクト一時中止

グーグル、書籍デジタル化プロジェクトの一時中止を決定http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050815-00000002-cnet-sciGoogleは米国時間11日、著作権が保護されている図書館の書物をスキャンしてデータベース化する取り組みを、一時的に中止する予定である…

老母草

先日、地元の市が運営する中央図書館に足を運んだ。図書館は、バブルのころに建立されたとおぼしき巨大な文化施設のなかにある。その建物には、図書館のほかにもレストランや各種イベントホールなどが入っており、講演会や展示会などのほか、小さな映画祭が…

磯倉哲

という友人がおりますが。 廣川洋一『イソクラテスの修辞学校――西欧的教養の源泉』講談社学術文庫1718、2005 イソクラテスの修辞学校 (講談社学術文庫)作者: 廣川洋一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/07/09メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含む…

『哲学への寄与』(再

マルティン・ハイデッガー『哲学への寄与論稿(性起から〔性起について〕)』大橋良介、秋富克哉、ハルムート・ブフナー訳、ハイデッガー全集65 創文社、1995 哲学への寄与論稿-性起から(性起について)- ハイデッガー全集 第65巻作者: ハイデッガー,辻村公一…

ちくま新書

今月のちくま新書は注目書が2冊。時間がないのでそれぞれ一口コメントをば。 小谷野敦『帰ってきたもてない男――女性嫌悪を超えて』ちくま新書、2005 帰ってきたもてない男 女性嫌悪を超えて (ちくま新書 (546))作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 筑摩書房発売…

サパティスタ

サパティスタ(サパティスタ民族解放軍/Ejército Zapatista de Liberación Nacional/EZLN)とは、メキシコ政府にたいして抵抗運動――独立、自由、民主、平和、仕事、土地、住居、食糧、健康、教育を求めて――を展開する先住民組織。1994年1月1日、北米自由貿…

可塑性のヘーゲル

カトリーヌ・マラブー『ヘーゲルの未来――可塑性・時間性・弁証法』西山雄二訳、未來社、2005 ヘーゲルの未来―可塑性・時間性・弁証法作者: カトリーヌマラブー,Catherine Malabou,西山雄二出版社/メーカー: 未来社発売日: 2005/07メディア: 単行本 クリック:…

旧字力、旧仮名力

青木逸平『旧字力、旧仮名力』生活人新書147、日本放送出版協会、2005 旧字力、旧仮名力 (生活人新書)作者: 青木逸平出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2005/06メディア: 新書購入: 4人 クリック: 42回この商品を含むブログ (14件) を見る ※すでに著…

その音楽の作者とは誰か

増田聡『その音楽の〈作者〉とは誰か』みすず書房、2005 とは誰か リミックス・産業・著作権" title="その音楽のとは誰か リミックス・産業・著作権">その音楽のとは誰か リミックス・産業・著作権作者: 増田聡出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2005/07/2…

現代思想は死んだのか!?

久しぶりに新宿の紀伊國屋書店本店に立ち寄ってみたら、5F特設コーナーにて双風舎・谷川茂氏(id:lelele)監修のブックフェア「現代思想は死んだのか!?」が開催されていた。書棚には廣松渉、上野千鶴子、ニクラス・ルーマン、宮台真司、そして高橋和巳らの作…

Webちくま

いままで気がつかなかったが、おもしろい連載がいくつもある。侮り難しWebちくま。とくに立岩真也氏の新連載。 立岩真也「よい死」、Webちくまhttp://www.chikumashobo.co.jp/web/yoishi/index.html 藤森照信氏の連載も。 藤森照信「フジモリ教授の建築史入…

マルクスの学位論文

これもついに出ました。 カール・マルクス『マルクス・コレクションI』中山元、三島憲一、徳永恂、村岡晋一訳、筑摩書房、2005 マルクス・コレクションI作者: カール・マルクス出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/06/24メディア: 単行本購入: 2人 クリッ…

可塑性と柔軟性

カトリーヌ・マラブー『わたしたちの脳をどうするか――ニューロサイエンスとグローバル資本主義』桑田光平、増田文一朗訳、春秋社、2005 わたしたちの脳をどうするか―ニューロサイエンスとグローバル資本主義作者: カトリーヌマラブー,Catherine Malabou,桑田…

在日・女性・民族

李順愛(イ・スネ/1953- )氏の著作を2点。ちなみに、上野千鶴子氏は李順愛氏の『二世の起源と「戦後思想」』のなかで鈴木道彦氏を「発見」したのだとのこと(先日のエントリー「プルーストと在日」参照)。 李順愛『二世の起源と「戦後思想」――在日・女性・…

哲学への寄与

マルティン・ハイデッガー『哲学への寄与論稿(性起から〔性起について〕)』大橋良介、秋富克哉、ハルムート・ブフナー訳、ハイデッガー全集65 創文社、1995 哲学への寄与論稿-性起から(性起について)- ハイデッガー全集 第65巻作者: ハイデッガー,辻村公一…

他者自己

たぶんこっちだったような気がするの。他者のような自己自身 (叢書・ウニベルシタス)作者: ポールリクール,Paul Ricoeur,久米博出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1996/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る――日曜社会学>出不ろぐ de…

俺の話を聞け!(©横山剣)

仲正昌樹氏の新刊。 仲正昌樹『なぜ「話」は通じないのか――コミュニケーションの不自由論』晶文社、2005 なぜ「話」は通じないのか―コミュニケーションの不自由論作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2005/06/25メディア: 単行本購入: 1人 クリッ…

文学的なるものと人間的なるもの

今日届いた本。 白楽晴『白楽晴評論選集 I――「文学的なるものと人間的なるもの」その他』李順愛編訳・解説、同時代社、1992 白楽晴『白楽晴評論選集 II――D・H・ロレンス研究を中心として』李順愛編訳・解説、同時代社、1993 白楽晴(ペクナクチョン)評論選集…